西武2000系 側面方向幕製作 | |||
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その1「準備」 まずは、新宿線幕付の側面巻取機を用意。2027編成山側の側面方向幕です。この巻取機、2049にも設置された経緯もあるようです。コネクタは何に合うのか?電源はどこにつなげるのかと日々研究しました。 各メーカーのスペックと型番を見て、アキバの現物とを比較してようやく合うコネクタが「七星 NSC-257-AdF」ということが分かりました。 次は、電源をつなげるべくテスタを使ってコネクタのピン(プラグ)番号と各機器との関係を調べます。どうやら蛍光灯とモーターの2つの電源が必要なようです。 4番と7番のペアと5番と6番のペアで電源をつなげれば良いようです。 |
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その2「電源コードの製作」 七星NSC-257-AdFのコネクタに電源用コンセントをハンダ付けします。コンセントは2線ありますが、この2線をそれぞれ2線に分配します。 電源で発熱してしまう原因がこの分配の接合部分なので気をつかいます。単純にハンダ付けでも良いのですが、ここはキボシ端子のメスを使用してきれいに仕上げます。 当初、「絶縁被服付圧着スリーブ」なるもので試みましたが圧着がうまくいかず失敗してしまいました。 最後に4線をコネクタのピン(プラグ)にハンダ付けすれば電源コードの製作は終了です。 13.09.08製作 |
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その3「ツナギ成功」 七星プラグをつなげた電源コードが完成し、巻取機本体のプラグに差し込みます。 さらにコンセントプラグをコンセントに差し込んでみました。 蛍光灯が無事点灯しました。 次は幕が回転するか試してみます。手動スイッチとモーターの入/切を確認して上/下に回してみます。無事に回転し電源コードは異常なく完成したようです。 ※ このツナギは素人ツナギですので、もし試される方がおりましたら、くれぐれも自己責任でお願い致します。事故がありましても当方責任はとれませんので念のため。 |
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その4「外箱を造る準備」 まずは手書きで図面を描き、巻取機の幅・高さ・奥行きを計測して数値を書き込んでいきます。この時点では、まだ木材の厚さを加味していません。これで購入の準備が整い、いざホームセンターへ… 必要なものは、木材・ベニヤ板・プラ板・木ねじ(大・小)・スプレー(黄色)です。 木材は、実際にどのような部材が売っているのか行ってみなければ分からないというところがありますので、ここで初めて木材の「厚さ・幅・長さ」が分かります。 この「厚さ・幅・長さ」を勘案して、これから製作する外箱の図面を完成させます。手書きの図面に木材の「厚さ」を加味して図面を完成させ木材とプラ板のカット寸法を算出して、「木材・ベニヤ板・プラ板・木ねじ(大・小)・スプレー(黄色)」を購入します。あとは木材とベニヤ板とプラ板をカットしてもらい部材の準備は終了です。 13.09.22購入 |
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その5「組立てと塗装」 部材が揃えばもうできたも同然。木材で木枠を造ります。木ねじで木材が割れてしまうのを防止するために、あらかじめ電動ドリルで穴をあけから木ねじで固定します。木枠ができたら巻取機を入れて幕の表示面であるプラ板のマスキング部分(表示部分)を採寸しこれにあわせてカット。塗装したい部分のみ保護紙を剥がします。 2000系の色である「黄色」をホームセンターで購入した「黄色」で塗装して完成です。が、この塗装、スプレーが大きい缶1本分使うので「西武イエロー」などのお高い塗料には手が出せず割安な色を使いました。細かいことにはこだわりません。 13.09.28製作 |
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その6「組立てと塗装2」 細かいところにはこだわらないもののやはり方向幕の裏面が「ベニヤ板」そのままというのも何なので乗務員室を彷彿とさせる色を塗装することにしました。あせてベニヤ板を一々外さなくて済むようスイッチ類を操作する箇所に穴をあけました。 そして後から購入した「薄緑」なるスプレーで塗装しました。これも経費節減のため「灰緑」を泣く泣く我慢しました。しかし…。側面方向幕の内側は客車内。色はベージュでしたよね確か。出来てから気付きました。 13.10.05製作 |
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その7「組立てと塗装3」 裏面のはなしです… ベニヤ板に穴をあけましたが、そのままではホコリが入るので余ったプラ板で透明のふたを取り付けました。本当なら実機らしく「クリアーの青」で塗装するところですが「疲れた」。割愛です。そして… コネクタが出ているところの穴は、ベニヤ板とコネクタのケーブルが干渉してしまうので養生をしました。これ、「自在ブッシュ」というそうです。ここまで計算していませんでしたが、結果として自在ブッシュに合うベニヤ板の厚さでラッキーでした。ちなみに太い方のコネクタは比較用で前面方向幕や種別幕用のコネクタとなります。 13.10.06製作 |
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その8「完成」 この類の作業は、「段取り八分」というように準備が非常に重要となります。乗り鉄さんが時刻表で旅行計画をたてるのと一緒ですが、旅行計画で模擬旅行を終えて「行った気」になってしまい、造る前から完成をイメージしてしまうので、「一度造った気」になって疲れるのも事実。 しかし、実際に旅に出ると様々なアクシデントが起きるのと同様に、「方向幕を動かす」作業もアクシデントの連続でした。どこのメーカーのコネクタか分からず電気店で聞きますが、「コネクタにちゃんとマークがあるから分かるよ。」と言われ、帰って見てみましたがどこにもなく、「万事休す」ということもありました。 ですが、アクシデントを一つ一つクリアすることで感動と思い出が残り、世界にただ一つの自分の「鉄道部品」となったのではないかと思います。手間暇かけたぶん愛着の沸く逸品となりました。 13.10.06完成 |
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